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【水中スピカだけじゃない】2020年代を鳴らす新世代マスロック/ポストマスロック系バンド6選

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現代のインディーシーンにおいて、マスロックはもはや一部のコアなリスナーだけのものではありません。変拍子やタッピングといったテクニカルな手法(文法)を、ポップス、エモ、シューゲイザーへと鮮やかに融合させるバンドが次々と頭角を現しています。

今回は、現代マスロックの代名詞である水中スピカをあえて除外し、「いま絶対に聴くべきポストマスロック世代の国内バンド10選」をお届けします。


1. JYOCHO(ジョウチョ)

──超絶技巧で構築される、神聖なる精神世界

  • 特徴: プログレッシブ、アコースティック、構築美
  • こんな人におすすめ: 宇宙コンビニ、toe、超絶ギターテクニックが好きな方

元「宇宙コンビニ」のカリスマギタリスト・だいじろー(中川大二朗)率いるプロジェクト。

現代マスロックシーンにおける最高峰のテクニカルサウンドを誇ります。アコースティックギターをベースとした超高速のタッピングリフ、1音の狂いも許されない緻密なアンサンブル、そしてフルートが加わることで生まれる神秘的な空気感。難解なはずの変拍子が、まるで一篇の美しいファンタジー小説を読んでいるかのような情緒へと昇華されています。


2. paranoid void(パラノイドボイド)

──言葉を排し、楽器の「対話」で魅せる美学

  • 特徴: インストゥルメンタル、緊張感、アートロック
  • こんな人におすすめ: LITE、Chon、スリリングな演奏を楽しみたい方

大阪発、国内外から高い評価を得る3ピース・インストゥルメンタルバンド。

ボーカルがいないからこそ、ギター・ベース・ドラムの3つの楽器が織りなす「会話」そのものが極上の物語として響きます。浮遊感のある美しいフレーズが流れていたかと思えば、突如として変拍子の牙を剥くスリリングな展開。マスロック本来が持つ「計算された知的な快感」を現代アートの域まで高めたスリーピースです。


3. kurayamisaka(クラヤミサカ)

──日常の風景に溶け込む、変拍子のノスタルジー

  • 特徴: シューゲイザー、ギターロック、情景描写
  • こんな人におすすめ: Number Girl、きのこ帝国、オルタナティブロック好き

2020年代の東京インディーシーンで急速に熱狂的な支持を広げている最注目バンド。

彼らの音楽の本質はノスタルジックなギターロックやシューゲイザーにありますが、その楽曲の骨組みを支えているのは、極めて緻密に計算されたマスロック的な変則アプローチです。変拍子が「テクニックの誇示」ではなく、日常の淡い揺らぎや胸を締め付ける切なさを表現するための「繊細な筆遣い」として機能しています。


4. ANORAK!(アノラック)

──エモーションを加速させる、熱量と叫びの起爆剤

  • 特徴: ミッドウェストエモ、パンク、激情
  • こんな人におすすめ: Algernon Cadwallader、American Football、熱いエモが好き

東京のDIYインディーシーンから突風を巻き起こしているANORAK!。

90年代のMidwest Emo(ミッドウェストエモ)の血統を色濃く受け継ぎ、きらびやかで細々としたタッピングリフと、感情を剥き出しにしたスクリーム/ボーカルを融合させています。ここでのマスロックの文法は、知的な計算のためではなく、むしろ「溢れ出る感情を限界突破させるためのアクセル」。初期衝動的な熱量とテクニカルさの同居が最高にエモーショナルです。


5. Acle(エイクル)

──ポストロックの静寂と、マスロックのダイナミズム

  • 特徴: 美メロ、浮遊感、ダイナミック
  • こんな人におすすめ: 宇宙コンビニのメロウさ、jizueなどのジャズ・ポストロック好き

美しいメロディラインと、流麗なギターフレーズが特徴のバンド。

マスロックの持つ「トゲトゲしさ」や「難解さ」をマイルドに包み込み、心地よい浮遊感へと落とし込んでいます。しかし、リズム隊のキープする拍子は非常にトリッキーであり、心地よく聴いているうちにいつの間にかバンドの構築する不思議なリズムの迷宮に迷い込ませるような魅力を持っています


6. nim(ニム)

──京都が育んだ、メロディック・エモ×マスロックのベテランにして現役

  • 特徴: メロディック、USエモ、ツインボーカル
  • こんな人におすすめ: The Get Up Kids、海外の良質なインディーエモ

現代の新世代シーンにも多大な影響を与え続けている、京都の重要バンド。

きらめくギターフレーズの応酬と、エモーショナルなメロディ。マスロックという枠組みだけに囚われず、USインディーやパンク、メロディックエモの要素をブレンドしたサウンドは、泥臭くも圧倒的に美しい。若手バンドたちが「文法」としてマスロックを使う中で、彼らの持つ「歌と衝動」の説得力は今なおシーンを牽引しています。


総括:現代マスロックは「個性の見せ所」へ

現代のマスロック/ポストマスロックバンドたちは、「変拍子ができる」ことをゴールにしていません。それを当たり前の武器(文法)とした上で、「自分たちの鳴らしたい感情や世界観をどう表現するか」という個性の殴り合いを行っています。

tricotや水中スピカのファンはもちろん、オルタナティブロック、エモ、シューゲイザーが好きなリスナーも、ぜひこの「文法の進化」を体感してみてください。

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