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Galileo Galileiはなぜ帰ってきたのか —— 『BLUE』が示す、終わらない青春の続き

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2008年、高校生だった彼らは日本中のティーンエイジャーの憧れとなった。

北海道・稚内で結成されたGalileo Galileiは、10代限定のロックフェス「閃光ライオット」で初代グランプリを獲得。その透明感に満ちたメロディと圧倒的なソングライティングによって、一躍全国区の存在となった。

その後、「夏空」「青い栞」「サークルゲーム」といった名曲を世に送り出し、2010年代の邦ロックシーンを代表するバンドへと成長していく。特に『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のオープニングテーマとなった「青い栞」は、今なお世代を超えて愛され続ける青春ソングだ。

しかし2016年、日本武道館公演を最後に活動を終了する。多くのファンが喪失感を抱えたまま時間だけが過ぎていった。

ところが2022年。

Galileo Galileiは再始動を発表する。

しかもそれは単なる懐古的な再結成ではなかった。

活動休止中に尾崎雄貴が展開していたwarbear、そしてBBHFで培われた経験を携えた彼らは、かつてよりも遥かに自由で成熟したバンドとして帰ってきたのである。

Galileo Galileiが特別だった理由

Galileo Galileiは最初から「青春バンド」だった。

しかし彼らの青春は、決してまっすぐなものではない。

憧れと喪失。

未来への期待と不安。

地方都市の閉塞感。

世界への憧憬。

そうした感情が常に同居していた。

尾崎雄貴の歌詞には、どこか小説のような風景描写がある。

だから彼らの楽曲は単なるギターロックではなく、一編の映画や物語のように聴こえるのだ。

そして年月を経た現在、その物語は終わっていない。

むしろようやく続きを語り始めたようにも見える。

『BLUE』は過去を振り返るアルバムではない

2025年3月にリリースされた『BLUE』は、過去曲の再録音13曲と新曲「あおにもどる」を収録した作品である。

一見するとベスト盤やセルフカバー集のように見える。

しかし実際に聴くと印象はまったく異なる。

『BLUE』は懐古のための作品ではない。

かつてのGalileo Galileiを現在のGalileo Galileiが再解釈したアルバムだ。

10代の衝動で書かれた「管制塔」。

若さゆえの切実さに満ちた「僕から君へ」。

代表曲「ハマナスの花」。

それらが現在の演奏とアレンジによって新たな生命を獲得している。

高校生だった彼らが見ていた景色と、30代になった彼らが見ている景色は違う。

だから同じ楽曲であっても、そこに宿る感情もまた変化しているのである。

いま聴くべき一曲「あおにもどる」

もしこの記事にYouTubeを埋め込むなら、私は迷わず「あおにもどる」を選ぶ。

『BLUE』唯一の新曲であり、このアルバム全体のテーマを象徴する楽曲だからだ。

タイトルにある「青」は、Galileo Galileiの歴史そのものを象徴する言葉である。

「青い栞」に代表されるように、彼らのキャリアには常に”青”が存在してきた。

しかし「あおにもどる」が描いているのは単純なノスタルジーではない。

過去に戻るのではなく、過去を抱えたまま未来へ進むための歌だ。

サウンドもまた象徴的だ。

近年のBBHF以降の繊細なアレンジ感覚と、初期Galileo Galileiの瑞々しさが同居している。

まるで15年間のキャリアが一本の線として繋がったような感覚がある。

『BLUE』というアルバムを初めて聴くなら、まず「あおにもどる」から入るべきだろう。

そこには今のGalileo Galileiが何者なのかが凝縮されている。

リスナーが彼らに期待していること

現在のGalileo Galileiにファンが期待しているのは、ヒット曲の再生産ではない。

第二の「青い栞」でもない。

むしろ逆だ。

彼らにはもっと自由であってほしい。

warbearやBBHFで獲得した実験性。

海外インディーロックからの影響。

映画のような世界観。

そうした要素をさらに押し進めてほしいと多くのリスナーは考えている。

Galileo Galileiは今や青春を歌う高校生バンドではない。

しかし青春を失ったわけでもない。

年齢を重ねたからこそ描ける新しい青春がある。

『BLUE』はその可能性を示した作品だった。

そして彼らの物語はまだ終わらない。

閃光ライオットのステージから始まったあの物語は、いま再び新しい章へと向かっているのである。

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